理系学生の視点からのSDGs

考察

はじめに

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、17のゴールを世界的に決めてそれを各国が協力して達成しようねといった取り組みです。こういう意識高い系っぽい内容はあまり好きではないのですが就職活動をしている中でいやでも目に付くことが増えているので、乗り気ではないですが解説本を読んだり、ニュースに注目して情報をまとめてみました。

 

就活用に以前車載用Lidarの記事も書いたのでそちらも同時にお願いします

 

SDGsとは

SDGsとは、「発展途上国や性別、思想の違いによる格差のないように2030年までに世界をよくしていこうね」といった思想の基で、大きな方向性を示した17のゴール(画像参考)と具体的な数値目標を含んだ169のターゲットから構成されているものです。(外務省:Japan SDGs Action Platform)

ここでSDGsで重要とされているのは、「普遍性(格差の是正)」と「持続可能性」の二点であると私は考えます。

①普遍性について

普遍性については言い換えれば差別のない社会であり、SDGsの項目に注目してみると1,4,5,10,16は経済的格差、教育的格差、性的格差、人種や国による格差、公平性についての是正を述べていることと他の項目も視点を変えると格差についても述べていることがわかるものがあります。このことから項目の多くが格差の是正について触れており、SDGsで重要とされていることがうかがい知れます。

②持続可能性について

持続可能性とは、ぱっとわかりずらい単語ですが最初の定義は「将来の世代の欲求を満たしつつ、現代の世代の欲求も満たせるような開発」が最初の定義のようです。SDGsのSustainable Developmentは表題にあることや近年のエコブームや地球温暖化対策のブームがあること(京都議定書や買い物袋有料化(効果があるかは諸説[1][2]ありますが^^)などがイメージしやすいと思います)から時代の潮流的にも重視されていることはうかがい知れます。

社会的な視点からのSDGs

これが本編です。上では歯の浮くようなきれいごと(もちろん重要なことだとは思いますが)を述べましたが、きれいごと抜きに具体的に「なぜ社会的に注目されているのか」についてです。会社の視点からは3点あるみたいです。

1. 新規事業開発や既存事業の拡大に向けて

企業において何か新規事業や事業拡大をするということは大変なことです。このときにSDGsの視点を持つことによりこれらの手助けになるというものです。具体的に説明します。

SDGsは個人規模での取り組みも重要ですが、そのゴールからして企業規模の取り組みが重要であります。「企業の力を必要としている」ことからSDGsを目標とした顧客が付くといったことです。この市場規模は世界規模で年12兆ドルの価値があるとされています。

また、この背景には資本主義を代表する制度の一つ株式会社があります。株式会社は株主にむけて、常に新規事業に挑戦し続けていることをアピールし続けなければ成長の見込みがないとされてしまいます。このときにSDGsの視点は新規事業のヒントとなりえます。ヒントとしてもSDGsは世界的なものであるため根拠として説得力を持ちます。

2. 新規人材の確保

今の若い世代は、「地球温暖化がやばい」「平和や環境問題の解決は重要だ」といったことは小学校から中学校までの教育課程においていやというほど学んだと思います。また、転職世代であることと2030年が若者の働き盛りの年であることからSDGsの達成度と自分の未来には直接関わりがあります。以上の点から若い世代は、SDGsに注目する人が多いと考えられています。こういったことから企業はSDGsに注目するような新規人材を呼び込むことができ、人材の獲得に役に立つと考え実施しているようです。

3. コミュニケーションツールとしてのSDGs

企業イメージというのは重要なものだということは周知の事実だと思います。(企業イメージの論文で面白いものがあったので共有します)対外的に自社の善い行いを公告したいときにSDGsのこういった取り組みといわれると、なるほどといったふうに納得しやすくなると思います。

また、事業開発や事業展開においての説明にもSDGsを出すことで説得力を持ちやすくなったり、説明の手助けとなったりします。

就活に向けてのSDGs

あくまで自分の視点からのSDGsの見方です。SDGsを宣伝する企業はSDGsの取り組みによって具体的に企業側はどのようなメリットが得られるのかといったことを意識するとモノの視点が単純化されると思います。イメージ戦略といった視点は当たり前すぎるので除外して考えると、例えば環境に配慮するといったことを対外的に宣伝している企業であったら、なぜそのテーマを選んだかやその環境に配慮する過程で労働問題に影響を与えていないかの配慮がされているか(ほかのSDGsテーマも考慮しているか)などを頭の片隅に置いておくことで、その取り組みを通して企業の思想を理解する一助となると考えられると思います。

そのためには、SDGsの内容を暗記するまでいかなくとも、基本的思想だけでも理解していくことは必要かもしれません。

 

まとめ

SDGsが具体的な利益につながる面を備えていることがわかり、その視点から考えると国際的に担保された目標といったものは経済チャンスとして無視できないものだということがわかりました。

やはり、きれいごとすぎて鳥肌が立つといった理由から逃げることはあまりよくないなと思いました。

また、今回参考にした解説書を紹介します。

SDGs入門 (日本経済新聞出版)

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